2018.09.26 08:56シカゴ育ち寒い雪の日に決まって読む本がある。スチュアート・ダイベックの『シカゴ育ち』だ。私の書架にある「もはや何回読んでいるか分からない本セクション」の中の一冊で、カバーは擦り切れ、ページも若干黄ばんできてしまっているような状態なのだけど、そんな本こそたまらなく愛おしく感じてしまうのは、「...
2018.09.22 13:23心に残る人々「白洲正子」という人物を知ったのは、戦後史を調べていた時、夫の白洲次郎氏を知ってから。維新を生き延びた薩摩の軍人樺山資紀を祖父に持ち、父は実業家で貴族院議員という深窓の令嬢でありながら、当時の女性としては珍しく海外渡航経験者で白洲次郎氏とは恋愛結婚。小林秀雄や青山二郎ら戦後日本を...
2018.09.05 09:11いなごの日/クール・ミリオン:ナサニエル・ウエスト傑作選フィリップ・ロス『素晴らしいアメリカ野球』が文庫で復刊した。うれしい。元は集英社から出ていたが、今度は新潮文庫。「村上柴田翻訳堂」というシリーズの一冊だ。ザラッとした質感のスカイブルーのカバーで統一されたこのシリーズは、全部で10タイトルあり、累計発行部数は20万部を超えているそ...